新時代のマネー戦略

持株会で「会社と心中」の誤解 “地味”な福利厚生が資産形成を加速させる (2/3ページ)

鈴木暁子
鈴木暁子

 退職金制度として企業型DCを導入している企業のほか、福利厚生として選択制DCを用意している企業もあります。しかし老後資金づくりがピンとこないのか、活用していない人も少なくないのです。掛金は全額所得控除、運用中の利益は非課税、受取り時の税制優遇など、自営業と違い節税が難しいサラリーマンは、数少ない節税効果のある選択肢を活用しないと効率の良い資産形成ができません。

 また海外転勤の可能性がある人に知っておいてもらいたいのが、「国内非居住者」の扱いです。

 資産運用として一般的に証券会社などで株や投資信託を保有していても、海外転勤などで国内非居住者となってしまう場合は、金融機関に申告する必要があります。それによりその期間は日本国内での投資が制限されます。金融機関によって扱いは異なりますが、たとえば口座自体を閉鎖しなければならない、特定口座は維持できない、場合によっては売却するしかないなど、「貯蓄から投資へ」を実践し、証券投資に力を入れている人にとってはかなり痛いルールです。

 しかし、持株会、確定拠出年金への拠出については海外赴任中でも可能なのです。海外転勤の可能性がある人にとって運用を継続できるメリットは大きいと筆者は考えます。

長期にわたる費用こそ福利厚生制度でコストダウン

 もう一つ福利厚生で残念に感じるのは、団体保険や慶弔関連について知っている人が少ないことです。保険加入や見直しも相談希望の多いテーマですが、勤務先の団体保険やグループ保険があればまずそこから検討しましょう。勤務先を通した契約は団体扱いとなり、それだけで保険料が割引されます。

▼損害保険は多くの人がオトクを実感できる

 損害保険であれば、自動車保険や火災保険などは多くの人が対象になりますよね。我が家も夫の団体保険で自動車保険のオトク度を実感しています。

▼公的な医療保障をベースに団体保険でカバー

 医療保険についてもしかりです。民間の保険に目を向ければ、もちろん圧倒的にバラエティに富んでおり、団体保険にはない保障を確保することもできます。しかし健康保険という公的保障がありますから、その上で最低限必要な医療保障をまずは団体保険などでカバーすることで保険料負担を抑えることも可能です。企業によっては民間の保険を従業員向けにカスタマイズした商品を提供しているところもあるようです。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus