クルマの完成度を上げる知恵と情熱
なぜそんな細部にまでマツダはこだわるのだろうか…。
まず、マツダは「ドライバー・オリエンテッド」をスローガンにするメーカーであるということだ。「Be a driver.」が意味するように、運転する喜びを社是のように掲げているのである。したがって今回も「走る歓び」を具体としたのだ。
CX-5はマツダの主力車種である。すでに世界で300万台を販売しているばかりか、グローバルでマツダの4分の1をCX-5が稼いでいる。
しかも、そのCX-5のうち、62%がティーゼルである。直列4気筒2リッター、あるいは直列4気筒2.5リッターのガソリンエンジンもラインナップに備えるのに、62%がディーゼルだというのだから珍しい。早くからディーゼルエンジンに力を注ぎ育ててきたからこその人気であろう。それゆえに、ディーゼルのドライバビリティにはただならぬ愛情を注ぐのである。
多額のコストをかけずとも、知恵とアイデアと情熱が、クルマの完成度を大幅に上げる。そのことを教えてくれたような気がした。
【試乗スケッチ】は、レーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、今話題の興味深いクルマを紹介する試乗コラムです。更新は原則隔週火曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【クルマ三昧】はこちらからどうぞ。YouTubeの「木下隆之channel CARドロイド」も随時更新中です。