治験薬では現在、FGFR(線維芽細胞増殖因子受容体)阻害薬のほか、エンホルツマブベドチンという抗体・薬物複合体があります。いずれも40%以上の奏効率を示し、米食品医薬品局(FDA)ではすでに承認されています。
ただ、日本国内での治験(臨床試験)への登録には詳しい事前検査や実施期間のしばりがありますので、がんセンターや大学病院に早めに尋ねてみるのがよいでしょう。
Q 今後、病気の進行についてはどのように注意したらいいでしょうか。
A リンパ節のほかに肺、肝、骨などへ転移が広がるリスクがあります。肺転移を除き単純CT検査での早期診断は困難ですが、今後の造影CT検査は腎機能障害のリスクからあまり勧められません。症状や血液検査の結果に応じ、超音波検査やPET-CT(陽電子放射断層撮影+CT)検査で診てもらうのがよいでしょう。(構成 大家俊夫)
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回答は、がん研有明病院顧問(泌尿器科)の福井巌医師が担当しました。
「がん電話相談」(がん研究会、アフラック、産経新聞社の協力)は毎週月曜日から木曜日(祝日除く)午前11時~午後3時に受け付けます。電話は03・5531・0110、無料。相談は在宅勤務でカウンセラーが受け付けます。相談内容を医師が検討し、産経紙面やデジタル版に匿名で掲載されることがあります。個人情報は厳守します。
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副流煙も発がんに影響あるのか
尿管がんの発症には喫煙がリスク因子に挙げられている。今回の相談者は喫煙歴がないものの、以前パチンコ店によく通い、受動喫煙にさらされたという。
がんとの関係について福井医師は「受動喫煙の副流煙には、喫煙者本人の主流煙と同じくタールなど有害な成分が含まれており、がん発症に影響します」と話している。