【高額介護サービス費制度】
公的介護保険制度を利用し、自己負担額が1か月の上限を超えた時、申請により超過分が払い戻される制度が「高額介護サービス費制度」です。個人の所得や世帯の所得に応じて上限が決められています。この対象となるのは、居宅介護サービスや施設サービスを利用して支払った1割、2割、3割の自己負担分です。施設における居住費や食費などは含まれません。高額介護サービス費の支給対象となる人には、役所から「お知らせ」が届きますので、それを持参して1度申請すれば、それ以降は申請することなく、超過した月は自動的に振り込まれます。
高額介護サービス費制度における限度額は所得により異なりますが、今年4月から、高所得者の自己負担額の上限額が上がります。現行では最高額が44,400円ですが、現役並み所得者において「年収約770万~1,160万円未満」の人は93,000円、「年収1,160万円以上」の人は141,000円に改正され、実質高所得者の介護サービス費が値上げとなります。
【高額医療・高額介護合算療養費制度】
医療保険と介護保険における1年間(8月1日~7月31日)の自己負担額の合計額が、所得区分に応じた限度額を超えた場合に、申請により超過分が支給される制度が「高額医療・高額介護合算療養費制度」です。医療保険、介護保険の両方に自己負担額がある世帯など、いろいろな条件がありますので、該当者には医療保険の担当課から「お知らせ」が届きます。届いた場合は持参し、申請します。
上記のように、高額介護施―ビス費制度や高額医療・高額介護合算療養費制度に関しては、居住地の役所から「お知らせ」の郵便物が届きます。しかし、高齢の親御さんの場合、書類を開封せずそのまま置いてあるケースも見られますので、時々確認し、フォローしてあげる必要があります。
家族間の風通しを良くし、子ども世代が協力して親を見守っていく
前述のように、脳血管疾患などの病気や転倒・骨折などによる高齢期の入院を機に、それまでの自立生活が一気に崩れ、常時介護が必要になるケースがあります。親御さんが元気な時から生活パターンを理解し、心身の変化を見逃さないよう見守っていくことが必要です。
兄弟姉妹がいる場合は、親の状況変化などを情報共有しておけるよう、LINEのグループ化などが効果的です。また、親御さんもSNSを利用しているような場合は、親御さんも一緒にグループ化し、いつでも連絡が取り合えるような体制を整えておくと、親御さんの体調変化やどんな不安があるのかなど、気持ちの変化も伝わりやすいでしょう。いざというときにスムーズな対応ができるように、家族間の風通しを良くしておくことが大切です。
【新時代のマネー戦略】は、FPなどのお金プロが、変化の激しい時代の家計防衛術や資産形成を提案する連載コラムです。毎月第2・第4金曜日に掲載します。アーカイブはこちら