手軽にマインドフルネスを実践
趣味の時間の楽しさを複合的に膨らませる構成となっている「大人レゴ」。人気の背景には、瞑想(めいそう)やヨガなどを使った心のトレーニング方法「マインドフルネス」も関係しているようだ。
レゴグループが世界18の市場で約1万8000人を対象に実施した調査では、大人の73%がストレスを解消する新しい方法を探しており、そのうち81%が「遊びはリラックス、ストレス解消に役立つ」と回答した。レゴジャパンPR担当の寺門久美子さんは「ストレスを抱えがちなライフスタイルで、レゴは手軽にマインドフルネスが実践できる方法の1つとして注目されている」との見方を示す。
公認心理師の資格を持つ日本産業カウンセラー協会の伊藤とく美執行理事は「在宅続きによる家族との人間関係や、外出時の感染の恐怖など精神的ストレスを抱える中、多くの人が現実から離れて気持ちを落ち着かせる方法を求めている」と指摘。レゴは考えながら手先を動かすことで精神の安定と、完成したときの達成感が得られるといい、「幼少時代に遊んだ思い出も相まって、大人の世代で人気が出るのはとてもうなづける」と話す。
2020年度のレゴグループ全体の売り上げは昨年比13%増、小売りベースでの販売額は同21%増となった。レゴジャパンの寺門さんは「大人レゴの拡大により、子供だけでなく大人も楽しめるアイテムとしてのイメージを日本でも定着させていきたい」と意気込む。
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