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コロナ禍の在宅医療 感染対策との両立模索 (1/2ページ)

 新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、入院患者は家族との面会が厳しく制限されるようになった。人生の終末期に直面する患者の家族の中には、残された時間を大事にしたいと、在宅医療を希望する人も少なくない。一方、感染対策への苦労もある。昨年、高齢の母を自宅で看取(みと)った男性がいる。余命わずかとされた男性の母は入院中に新型コロナにも感染。しかし最期を自宅で迎えることができた。感染対策の模索とともにある在宅医療の今について、男性と担当した医師に話を聞いた。(大渡美咲)

 病院で感染

 昨年3月下旬、都内在住の60代の男性の母(当時90代)は、慢性腎不全などのため都内の病院に入院後、ほどなく新型コロナに感染。新型コロナ患者を受け入れる中核病院に転院し、隔離病棟に入った。

 男性をはじめ家族は母とは直接会えず、面会はオンラインに。その間、腎不全など持病がさらに悪化し、担当医から「余命はあと数週間」と告げられた。

 幸い、新型コロナのほうは軽症だった。感染から2週間以上が経過した頃、主治医から他者に感染させるリスクは低く、退院も可能と告げられた。ただ、この頃はまだPCR検査で陽性反応が出ていたため、このまま入院を続けて病院で亡くなれば、最期に立ち会えない可能性もあった。

 「最期に立ち会うことができなければ、母は骨で家に帰ってくることになる。一生悔いが残ると思った」と男性。母を自宅で看取ることを決意した。

 男性が母を自宅に迎えるにはまず、訪問診療に応じてくれる医師と看護師を探す必要があった。しかし病院を通じて探しても当時は前例もなく、多くの医師や看護師に断られたという。

 医師、保健所の協力

 ようやく見つかったのが、東京都中野区の「たかねファミリークリニック」の高根(たかね)紘希(こうき)医師だった。高根さんは「自分が断ってしまったらと考え、地域の患者のために何とかしたいと引き受けた」という。

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