航空券として発券して、旅行を心待ちにするあいだに「有効期限が切れるマイル」が発生するのはよくあること。マイルの有効期限の管理はアプリを使ってきちんとおこなうのがおすすめです。
有効期限を延ばすために「ポイント運用」を実践
マイルが失効しないようにするために、最近は買い物で発生したマイルは、マイルに交換せず、「ポイント運用」にまわしています。
たとえば私は、毎月、楽天市場で買い物をしています。楽天市場の買い物などで貯まった通常ポイントは、「ANAのマイルに2ポイント=1マイルのレート」で交換できます。ですが、交換してしまうと、その時点で有効期限が36カ月のマイルになるわけです。
そこで、通常ポイントのほとんどは、ポイント運用にまわして温存するようにしています。マイルが必要なときに通常ポイントに戻そうと考えているからです。通常ポイントは、期間内に一度でも獲得すれば有効期限が1年間延長されるので、運用しなくても温存はできますが、運用すれば増える可能性が期待できます。
ただし、1日にマイルに交換できるのは1000ポイントのみ。そのため、運用から引き出して通常ポイントに戻したら、毎日のようにマイルへの交換作業をおこなう必要がありますが、そういった手間をかけてもマイルの失効を防ぎたいのです。ポイント運用は積極的に運用するコースを選択しているからか、運用成果もよく、ポイント数がかなり増えています。
ちなみにPayPayの利用で発生するPayPayボーナスも、「ボーナス運用」にまわしています。買い物のたびに数円から数十円程度のボーナスが発生しますので、その分をボーナス運用に充てているわけです。楽天ポイントも、PayPayボーナスも、自分のお金を拠出するわけではないので、積極的に運用するコースの選択がおすすめ。楽天ポイントに加えてPayPayのボーナス運用分も、右肩上がりで増えています。
マイルに交換できるまでポイントを「移動」させることも
最後に少し、マイルの貯め方についてお話します。私は飛行機に乗って貯めるマイルよりも、日常の生活費の支払いで貯まるマイルのほうが多くなっています。いわゆる「陸マイラー」と呼ばれるタイプです。ANAのマイルは、年間で20~30万マイル貯まりますので、毎年夏休みに家族(5人家族ですが、3人か4人で)でビジネスクラスに乗って、欧米各地の旅行を楽しめているわけです。
マイルを貯めて海外航空券を手に入れるために、光熱費や電話代のように、毎月発生する支出はANAカードで支払っています。電車代などはJALカードに付帯しているSuicaの機能で支払っています。電子マネーやコード支払いで発生するマイルやポイント分も、できる限り、マイルに交換しています。直接だとマイルに交換できないポイントでも、別のサイトにポイントを移動させ、最終的にはマイルに交換する努力をしています。
たとえば、ある格安航空券の販売サイトで発生するポイントは、直接マイルに変えられませんでしたが、SBI系列のポイントサイトへの移動が可能でした。そこで、SBI系列のポイントサイトにポイントを移動させ、最終的にANAのマイルに交換しました。またポイントサイトでは、マイルの交換レートが変動することもあるので、ポイントサイトでの交換レートが有利になるタイミングを、有効期限ギリギリまで待つようにしています。
「マイル温存」で、行きたいときに行く
こうした日々のささやかな努力もあって、繁忙期にビジネスクラスでの渡航が実現しています。まだまだ楽しい気持ちで海外渡航できる状況ではありませんが、マイルを使った航空券の予約は、ほぼ1年前にスタートします。旅行に行きたい時期にマイルを活用できるように、マイルの獲得や管理に力を入れてみてはいかがでしょうか。
【新時代のマネー戦略】は、FPなどのお金プロが、変化の激しい時代の家計防衛術や資産形成を提案する連載コラムです。毎月第2・第4金曜日に掲載します。アーカイブはこちら