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次世代型路面電車「LRT」で期待高まり人口増 宇都宮市ゆいの杜 (2/2ページ)

 ゆいの杜で計画されている人口は1万3千人。まだ住民は約半数だが、周辺の主要道路や、町内3カ所のLRT停留場、軌道の整備も着々と進んでおり、LRT効果による人口増は今後も続くとみられる。

 また、若い世代だけでなく、高齢者向けの施設も3カ所あり、利便性だけでなく将来も住み続けられる街としての魅力を高めている。市は「将来にわたって利便性の高い地区。広域的な基盤も整い、魅力が増している」と分析する。

 懸念材料もないわけではない。令和4年春を目指していたLRTの開業について、宇都宮市が今年1月に延期を発表したのだ。それでも延期が「1年程度」にとどまるほか、近隣の清原工業団地内など停留所や軌道の工事は進んでおり、同市は「明確な数字は持ち合わせていないが開業遅れによる人口増への影響はないのではないか」とみる。

 交通アクセスと生活利便性を高めたことで潜在需要をつかみ、多くの新住民を呼び込むゆいの杜。少子高齢化による人口減少に頭を悩ませる自治体にとっても、街作りについて多くの示唆を与えそうだ。

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