ジャンルまたぎミュージカル界で大役つかむ 舞台「スウィーニー・トッド」 田代万里生さんに聞く

 
ウィーンで「帰国間際に買ってきた」というコーディネート姿の田代万里生さん=2016年2月29日、東京都目黒区(大西史朗撮影)

 ミュージカル「スウィーニー・トッド」に俳優の田代万里生(32)が5年ぶりに出演する。東京芸術大学在学中にテノール歌手としてデビュー。クラシックを基盤としつつ、ジャンルをまたいだ自分のブランドを作ろうとしている。

 18世紀ロンドン、無実の罪で流刑になった理髪師(市村正親)は船乗りのアンソニー(田代)に救われた。自分を陥れた判事に復讐(ふくしゅう)するためスウィーニーと名を変え店を再開。過去を知る人々を殺し、死体の肉をラヴェット夫人(大竹しのぶ)がパイにして売る。

 スティーブン・ソンドハイム作詞・作曲のブロードウェーミュージカルを宮本亜門が翻案して2007年に初演、その後も何度か上演された。難曲ぞろいで、「五、六重唱もあって設計図のよう。ノッキングの連続でピュアとダーティーが混在。まっさらからやり直します」と話す。

 クラシック界では、同世代がオペラでやっと重要な役をつかみ始めた一方、ミュージカルで数々の大きな役を演じるチャンスに恵まれた。今年1月1日にはウィーン・フィルハーモニー演奏会の中継番組で解説も務めた。「違うアプローチでここまで来れたことはすごくうれしい」

 夏にはミュージカル「エリザベート」で皇帝フランツ役に再び挑む。先ごろオーストリアに旅してフランツの人生をたどった。ザルツカンマーグートの皇帝の別荘カイザー・ヴィラでは、執務室のいすに特別に座らせてもらった。「10日間で30年分の刺激を受けた感じ」(文:藤沢志穂子/撮影:大西史朗/SANKEI EXPRESS

 【ガイド】

 4月14日~5月8日、東京芸術劇場プレイハウス、問い合わせはホリプロチケットセンター(電)03・3490・4949。地方公演あり。