確かに、両社が深い関係であるのは間違いない。携帯電話用の基本ソフト(OS)で米グーグルの「アンドロイド」や米アップルの「iOS」に大きく出遅れたMSは2011年、自社OS「ウィンドウズフォン」のシェア拡大のためノキアと携帯電話事業で提携。ノキアは昨年9月、最新型のOS「ウィンドウズフォン8」搭載のスマホ「ルミア」シリーズを発売する大勝負に出たが、売れ行きはさっぱりだった。
「盗聴」 新たな火種懸念
ノキアの全世界の携帯電話市場でのシェアはアップル製「アイフォーン」が登場する以前の2007年には約50%を誇ったが、米調査会社IDCによると、今年1~3月期のシェアはわずか2.8%。OSのシェアも3.3%だ。さらに米調査会社ガートナーによると、今年1~3月期のノキアの全世界での携帯電話の販売台数は前年同期の約24%減と大きく落ち込んでいた。MSのもくろみは外れ、ノキアも崖っぷちに追い込まれた格好だ。