実際に演技に臨むと、不安はたちまち解消された。難病の息子を演じた武井証(あかし、15)は撮影前に山口監督からマンツーマンで特訓を受けており、役をほぼ自分のものにしていた。遠藤は「衝撃的でした。彼の役作り、集中力に導いてもらった。彼についていけば自然と母親として心もかき乱されるし、どう演じるべきかをも考えさせてくれる」と脱帽した。
心機一転の気持ち
意外にも遠藤が「本格的に役者として頑張ろう」と演技の勉強に取り組み始めたのは、わずか2年前だ。芸能のフィールドでキャリアを重ねてくると、自分に求められる役どころも広くなった。「映画や舞台を見たお客さんが『見てよかった』と思える女優になりたい」。演技の勉強に目覚めたのは、心機一転の気持ちからだった。
日々の修業では、「脚本を読んで感じた第一印象を大切にし、一つ一つセリフの意味を考え、自分のものとして体になじむまで何度もセリフを読むこと」を徹底させたうえで、撮影現場では監督がどんな空気感を欲しがっているのかを感じ取ることを心掛けているそうだ。