ダイアナ元妃をめぐる一連の醜聞で激しい批判を浴びた王室は改革を迫られ、女王による納税や経費削減を推進。今回の第1子誕生を前に、王位継承法の男女平等、長子優先への改正にも同意し、古い因習にはとらわれない姿勢を見せた。
イメージ戦略にも余念がない。女王は昨年のロンドン五輪開会式で映画「007」の主演俳優とビデオで共演し、英国民の心を巧みにつかんだ。一般家庭出身で、ときに低価格ファッションに身を包んで公務に励むキャサリン妃の存在も、国民との距離を縮めるうえで大きな役割を果たしている。
欧州では、苦境に立たされる王室もある。スペインでは王族の公金横領疑惑が発覚。債務危機で各国政府が緊縮財政を進める中、王室の出費に対する世論は厳しさを増している。世代交代の波もやってきた。オランダでは4月にベアトリックス女王(75)が退位し、ウィレム・アレクサンダー皇太子(46)が即位。ベルギーでも今月(7月)21日に国王が皇太子に譲位した。
エリザベス女王も87歳と高齢だが、存命中の退位は考えていないとされる。ただ、「徐々に公務をチャールズ皇太子に移すなど、皇太子の存在感を強める布石を打ち始めた」(英メディアの王室担当記者)とされ、王位継承を意識したしたたかさを見せている。(共同/SANKEI EXPRESS)