初日、地震発生直後の状況を考え、火も水も使わない缶コーヒーと固形の栄養補助食品を朝・昼食兼用として食べる。しかし、栄養補助食品は意外に甘い。缶コーヒーも微糖のものだ。普段甘いものを食べないだけにつらい。塩気のあるものも一緒にほしいところだ。夕食も、このセットというわけにいかず、カセットコンロでパックの白米を温め、そのまま食べられるカレーをかけた。缶詰も開けてみた。
翌日も朝昼は缶コーヒーと栄養補助食品。夜はインスタントラーメン。インスタントラーメンはいざというとき、汁を捨てることができないので、飲みきらなければならない。3日目、同じメニューを食べたところでギブアップした。
カセットコンロでの調理は思った以上に時間がかかる。こんな調子で使っていたら、ガスもあっという間に使い果たすだろう。なにより、地震発生直後は、簡単なものでも調理する余裕がない可能性もある。手をかけず食べられるものを買い足さないと…。実際食べてみることで、さまざまな課題が浮かび上がってきた。
日常のありがたみを再確認しながら、わが家の防災計画を立て直すきっかけになった。(佐々木詩/SANKEI EXPRESS)