新米の季節を迎えた。今年の新米出荷を前に、福島県がメディアを対象に開いたセミナーでは、コメの全量全袋検査にもかかわらず風評被害が残る現状や、信頼を取り戻そうと努力を続ける農家の声が紹介された。
全量全袋検査というのは文字通り、すべてのコメを検査して、基準値を超えたコメの流通を防ぐという取り組みだ。BSE(牛海綿状脳症)のときに取られたのとほぼ同じ「出口」作戦である。これに対して、「入り口」つまり農作物を作る土の汚染状況を調べる土壌スクリーニングを行って放射性物質の値が高い場所を特定、それに応じた対策を取るという試みが始まっている。
「農地の土壌沈着量こそ問題だ。国が公表している空間線量の数値は、農作物の安全性という意味からいえばほとんど意味がないんです」。福島大の小山良太准教授(農業経済学)はこう話す。小山准教授の研究チームは、福島県生協連、JA新ふくしまと連携し、土壌スクリーニングによるマップを作成する活動を行っている。