1枚の水田につき、3カ所で土壌の放射線量を測って詳細な地図を作る。小山准教授によれば、福島市で土壌の放射性物質の数値が高いのは特定の水系の水田で、それ以外の場所の数値は低い。逆に、福島県外にも同じように数値の高い場所がある。「除染の遅れの最大の理由は土の仮置き場。だが、土壌の測定で汚染マップを作れば、優先的に除染する場所や、その方法を選択できるようになる」と小山准教授は言う。
さらに作物によっても異なる。豆類は比較的土壌から放射性物質を取り込みやすい。逆にキャベツはほとんど取り込まないことがわかっている。土壌に応じた作物を栽培することで、リスクをより科学的・効率的に管理することができるようになる。事実をきちんと把握し、より体系的な対策を取る必要があると感じた。
福島県によると、全袋検査には1袋につき約440円のコストがかかる。すべてのコメを検査することが安全を担保し、一定の支持を得ているのは事実だ。だが、それでも風評被害は収まっていない。福島では多くの農家が復興に向け、懸命に努力をしている。より効率的で信頼できる対策が急務だ。