損害被ったのは国民
合意内容は直ちに下院に伝えられる。午後3時過ぎ、議事堂内の「HC5」室。共和党下院議員総会に向かうベイナー氏の表情は、厳しかった。だが、総会後にベイナー氏が放った言葉が空気を一変させる。
「われわれはよく戦った。勝たなかっただけだ」。“敗北宣言”である。理由は「デフォルトのリスク」。共和党の対応への不支持率は74%にまで上昇し、デフォルトに突入すれば国内外からの批判を一身に浴びてしまう。
保守強硬派の怒りは収まらない。ルイ・ゴマート下院議員(60)は「法案に反対票を投じる」と息巻いた。上院でもテッド・クルーズ議員(42)が「恐ろしい取引だ。オバマケアに対する戦いを継続しなければならない」と批判した。
米メディアの一部は今回の結末を、「オバマ氏の勝利」とみる。だが、世界の米国への信頼は大きく傷ついた。米紙ワシントン・ポストは、「敗者」に「政治システム」を挙げた。