特に国内の原発で唯一稼働していた大飯3、4号機(計236万キロワット)が9月に定期検査のため停止した関電は、初めて「原発ゼロ」のまま冬の節電を迎える公算が大きい。関電は今月(10月)1日に期限を迎える予定だった火力6基の定期検査を延長。12月に期限切れとなる2基も延長申請する計画で、電力供給は火力頼みだ。
関電は中部、北陸、中国の3社から計152万キロワット、九電も計71万キロワットの電力融通をそれぞれ受ける前提で予備率は算出されている。しかし、原発の停止が長期化するなかで、高稼働を強いられた火力発電所の計画外停止は年々、増加傾向にある。各社で設備トラブルが相次げば、融通も期待できなくなる。
さらに電力各社は「景気回復に伴い、例年より需要が拡大する恐れがある」とアベノミクスに伴う需要増にも懸念を示す。報告書では、経済影響による今冬の9電力管内の電力需要について、東電管内を中心に、2012年度比で236万キロワット増加すると見込む。
「頼みの綱」の原発は、5電力が計7原発14基の再稼働に向けた安全審査を原子力規制委員会に申請した。だが、各社の準備の遅れなどから、再稼働時期は来春以降にずれ込む公算が大きい。想定以上の寒波に耐えうる供給態勢の確保は急務だ。(SANKEI EXPRESS)