共産党筋によると、こうした強引なやり方に対し、「民族間の対立を深刻化させる」と言った批判が、胡錦濤前国家主席が率いるグループなどから寄せられた。習主席自身の強い意向で実現した6月訪米で具体的な成果をあげられなかったこともあって、習主席の内政・外交政策を否定し、全面転換を求める意見が党内で急増したという。
関係者によると、習主席は後ろ盾である江沢民元国家主席に助けを要請。完全引退したはずの江氏は7月にキッシンジャー元米国務長官と会談した際、習主席への全面支持を表明。ウイグル問題への対応にも言及し、「断固たる決断で、迅速に沈静化させた」との「お墨付き」を与えた。党内で今でも大きな影響力を持つ江氏が習主席に助け舟を出したことで、習主席への批判は一時沈静化した。
遺族が「自爆テロ」
しかし、香港の人権団体によると、今回の突入事件の死者の一人は、新疆ウイグル自治区ルクチンで6月に発生した暴動の際に、警察に射殺されたウイグル族の遺族だという。報復する目的で「自爆テロ」を仕掛けたことが確認されれば、習氏の少数民族政策の「失敗」が証明され、批判の声が再び高まることも考えられる。