中国共産党が中長期的な経済政策を決める第18期中央委員会第3回総会(3中総会)が11月9日、開幕する。総会では天安門前で起きた車両突入事件を受けた「反テロ闘争」展開と、国民経済底上げに向けた総合改革の両立を狙う。しかし政治と経済で方向感の異なる手法に国民の支持を得ることは難しく、習近平(しゅう・きんぺい)指導部の求心力向上は見通せない。
世界が注目する重要会議を前に起きた車両突入事件で習指導部の権威は大きく傷ついた。事件をテロと断定し、メディアやインターネットの規制で指導部批判を抑え込むなど一段と政治面の引き締めを図りつつ、国際社会を巻き込んだ「反テロ闘争」を繰り広げ、3中総会を乗り切る構えだ。
中央と地方の政府機能の見直しなど行政改革にも意欲を見せるが、抜本的な政治改革は望めず、民主化運動や少数民族の抗議に対する強硬姿勢を続けるとみられる。
一方、経済面では党総書記と国家主席を兼務する習氏が、10月29日に開いた党中央政治局会議で1978年の3中総会が決めた改革・開放路線を堅持し、改革深化で「中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現する」と強調した。