ビットコインは、「ナカモト・サトシ」と名乗る正体不明の人物が2008年、電子通貨の通信規約とプログラムを公表したのがきっかけで、翌年2月から利用が始まった。利用者はドルや円でビットコインを購入して、世界各地の民間業者によるネット上の取引所に口座を開設。実際の商取引の際には、取引所を通して相手にビットコインを送金する仕組み。
一般的な電子マネーには中央銀行に当たる事業主体が存在するが、ビットコインの場合は事業主体が明確ではなく、単位当たりの価値は需給に応じ変動している。また、取引所でドルやユーロ、円などと交換もできるため、現金との互換性が着目され投機対象にもなっている。
現在、「ビットコイン経済圏」(流通量)は約39億ドル(約3900億円)と推計されているが、その規模も価値も今年になってうなぎ上りの状態が続いている。年初には1ビットコインは20ドル程度だったが、4月になって急騰し、250ドルを突破。その後、一時下がって小康状態が続いたが、9月に入って再び上昇に転じ、現在は320ドル程度で取引されている。