電力システム改革の流れ=2013年11月13日現在【拡大】
家庭向けを含む電力事業への新規参入を大幅に自由化する改正電気事業法が11月13日成立した。経済産業省の担当者は「競争を促すことで電気料金が安くなり、多様なサービスを自由に選べる時代になる」と胸を張るが、本当に電気料金は下がるのだろうか。
電力システム改革は2020年をめどに3段階を経て実施。この間に電力小売りの全面自由化、電力各社の発電と送配電部門を別会社にする「発送電分離」の実現を目指す。発送電分離により、新規参入事業者が、電力各社の保有する送電網を公平に使える条件が整うという理屈だ。
既に欧米諸国では、小売り自由化に歩調を合わせ、発送電分離が広く実現している。ところが、電力中央研究所の服部徹・上席研究員によると、「発送電分離により、欧米で電気料金が下がった事例は確認できません」というから驚きだ。
これまで同じ会社だった発電会社と送電会社の間で新たな取引が生まれ、「シナジーが失われるだけでなく、取引に伴うコストも発生してくる」という。