政府筋は「尖閣諸島(沖縄県石垣市)は日本の施政下にあるというのが、米政府の見解だ。(米国による日本の防衛義務を定めた)日米安全保障条約第5条の適用対象であり、防空識別圏の設定は、さらなる緊張をもたらす措置として懸念される」と語った。
オバマ政権は、軍事的にはアジア・太平洋地域における中国の海洋進出拡大に対抗し、再均衡戦略という抑止政策を、一方外交では協調主義的な関与政策を、いわば「車の両輪」として進めている。
だが、中国が尖閣諸島の上空に防空識別圏を設定したことは、少なくとも尖閣諸島問題においては抑止が機能していないことを意味する。その上、バランスは関与に傾きつつあり、中国を過度に刺激しないという“低姿勢”ぶりも目立つ。
北京の天安門前で10月末に起きた車両突入事件などについてオバマ政権は「状況を監視しており、情報を評価、精査している」(国務省のサキ報道官)などの見解を示しているだけだ。
ライス米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も最近のワシントンでの講演で「中国とは大国関係の新たなモデルを模索している」と、批判を避けた。