アルバムすべてが1トラックに収まっていることで、全体が一つの物語のように進んでいき、「アルバムとして一つの作品」という色合いがとても強く印象に残る。なにせ物理的に他の曲にスキップできないのだ。
「制限かけず」生き生きと
楽曲やアルバムの構成の特異さだけではなく、アルバムに込められているメッセージも、このアルバムには質感の違いを個人的には感じている。
もともと波多野の書く歌詞は多少難解で、聴き手にさまざまなイメージを想起させる。言葉の持つ温度や楽曲のエネルギーを頼りにリスナーなりの絵を描かせてくれる奥行きを持つ。
そのなかでも今作は、社会のゆがみや人のエゴ、メディアなど、今の時代性などがイメージできる言葉が印象的に響く。震災以降、というテーマも頭に浮かんだ。