FIFAにも衝撃
ブラジルでは、政府の不手際や資金調達の難航で、W杯関連の大型建設工事の遅れが顕在化。突貫工事が各地で展開される一方、W杯の会場予定地では、昨年に首都ブラジリア、今年3月にはマナウスの競技場でも事故で作業員が死亡した。競技場だけでなく国際空港などの建設工事も大幅に遅れている。
作業員の労働組合によると、今回の事故原因の調査のため「コリンチャンス競技場」の工事は最長で約1カ月中断するといい、そうなれば完成が年明けにずれ込む。結局、突貫工事が裏目に出た格好だ。
FIFAは5月、競技場の建設工事の遅れを理由に、W杯ブラジル大会のサンパウロ開催とりやめも検討しているとブラジル側に警告するなど、再三、工事を急がせてきた。
だが、ブラジル国内では総額110億ドル(約1兆1200億円)にものぼるW杯開催費用が高額すぎるとして抗議行動が起きたり、担当閣僚のアルド・レベロ・スポーツ相が10月、来年のサンパウロ州知事選出馬のため12月に辞任すると表明するなど混乱が続いている。そんな中での今回の3度目の死亡事故。道のりはまだまだ険しそうだ。(SANKEI EXPRESS)