列車が大多喜駅に到着した。大多喜は、徳川四天王の1人、本多忠勝(1548~1610年)が築いた城下町だ。なぜ、房総半島の奥地に-との疑問がわく。当時、房総半島の南端、安房(あわ)には戦国大名の生き残り、里見氏が勢力を張っていた。徳川家康は里見氏への備えとして信頼厚い本多忠勝を配したという。
丘の上に白亜の城。実は明治初期、廃城となった。1975(昭和50)年に天守が再建された。登っていく。本丸の下に川が流れている。御禁止(おとめ)川。城主は領民にこの川での漁を禁じた。鯉が大きく育つ。城主は「むらさき鯉」をヒノキのたらいに入れ、生きたまま、将軍に献上したという。本丸到着。見渡す。紅葉が美しい。さわやかな風。
昼食は食事処「番所」と決めていた。イノシシ料理を出す。店主の勧めでイノシシ肉のカレーを注文した。
「イノシシは近在で捕れたものです。おいしいですよ」
濃厚な味わい。うまい。さて食後は城下町をまわってみるか。(塩塚保/SANKEI EXPRESS)
■逍遥 気ままにあちこち歩き回ること。