フィギュアスケートのソチ冬季五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権は12月21日、さいたまスーパーアリーナで開幕する。20日に会場練習が行われ、男子で右すねのけがからの復帰戦となる高橋大輔(関大大学院)はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷したが、4回転では転倒する場面があった。
何とか間に合った。右すねの負傷でGPファイナルを欠場した高橋が、戦いの銀盤に戻ってきた。「4回転ジャンプ以外は多分大丈夫」と言える状態まで復調した。「今回は(自分も)後がない」と3度目の五輪がかかる大一番に挑む。
あごひげをたくわえた第一人者が現れると、リンク脇のカメラが一挙手一投足を追った。トリプルアクセルや2連続3回転ジャンプを決め、見せ場のステップも無難に踏んでアピールした。
11月26日の練習中に3回転ルッツの着氷で痛めたという。休養を挟んで再び滑り出したのは今月(12月)に入ってからだった。炎症を抑える薬を飲みながら急ピッチで仕上げ「痛みは軽減したが、練習で自分を追い込むことはできなかった。今は不安しかない」というのが正直な気持ちだ。