ロシアは、安倍首相が靖国神社を参拝した当日、ロシア外務省のルカシェビッチ情報局長名で「遺憾の意」を表明するコメントを出した。<参拝は第二次世界大戦下で日本の「侵略」の犠牲になった人々を苦しめる行為だと指摘した。日本と北方領土問題を抱えるロシアは「第二次大戦の結果の見直しは認められない」との立場を取り、戦時の日本の「軍国主義」を批判している>(2013年12月27日のMSN産経ニュース)
「侵略した側」なのに…
ロシアの対応は理不尽だ。第二次世界大戦末期の1945年8月9日、ソ連は当時有効だった日ソ中立条約を侵犯して、日本に戦争をしかけた。それだけでなく、ソ連は60万人以上の日本軍人、軍属、民間人をソ連領に連行し、極寒のシベリア、灼熱(しゃくねつ)の中央アジアなどで強制労働につかせた。その結果、6万人以上のわが同胞が、ソ連の地で生涯を終えた。また、ソ連は、日本が国際条約に基づいて正当に取得した南樺太、千島列島(ウルップ島からシュムシュ島までの18島)、さらに帝政時代を含め一度もロシア・ソ連領になったことがない歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島を力によって奪取した。現在のロシア連邦は、ソ連の継承国なので、ソ連の権利義務をすべて引き継ぐ。あの戦争で、ソ連との関係においては、日本は「侵略された側」なのである。