【かざすンAR(視聴無料)】「強い願いを持てば夢は近づいてくる」と語る、マルチタレントの中川翔子さん=東京都目黒区(小野淳一撮影)【拡大】
憧れの「特撮」主人公
「しょこたん」の愛称で知られるマルチタレント、中川翔子(28)が少女時代からずっとあこがれてきたのは、仮面ライダー、ウルトラマン、宇宙刑事ギャバン-昭和の時代を彩ったテレビ番組の特撮ヒーローたちだ。思春期を迎えた中川が同級生たちと話がかみ合わないのも当然だ。彼女たちの関心は、ボーイフレンドやファッションといった年相応の一般的なものだったからだ。次第に孤立感を深めていった中川は、自らの中高時代を「暗黒時代」と呼び、癒やしを求めてますます特撮ヒーローたちが活躍する世界に傾倒していく。
「現実の自分は本当にだめでした。学校では体育の授業が大の苦手で、通信簿の成績はいつも最低。だから、私はとにかく強くなりたかった。自宅ではアクションスターのブルース・リーをまねて、ヌンチャクを練習しました。自宅の壁を傷つけることもよくありましたよ」。今でもその気持ちは変わらず、むしろ強くなったほど。2002年に芸能界デビュー後、ヒーロー映画のオーディションを何度か受けては落ち続け、初めて手にしたのが、特撮アクションコメディー「ヌイグルマーZ」(井口昇監督)の主演だった。