2014年ソチ冬季五輪会場。競技は、ロシア・ソチの市街地から約40キロ南東にある黒海沿岸の「アドレル」と、アドレルから約45キロ離れた山岳地域の会場「クラースナヤ・パリャーナ」の2カ所で実施。(C)Google【拡大】
ロイター通信などによると、イブラギモア容疑者は露南部ダゲスタン共和国から今月(1月)11~12日にソチ入りしたという。1月20日付米ABCテレビ(電子版)によると、治安当局がソチの空港や主要ホテルに配布した指名手配写真には、左の頬に長さ10センチの傷があり、足を引きずり、左の腕を曲げることができないといった身体的特徴が記されていた。
イブラギモア容疑者らは、北カフカス地方の独立運動で夫や家族をロシア治安当局に殺された、いわゆる「黒い未亡人」とみられる。
「黒い未亡人」はテロ現場に黒い服で登場したことからこう呼ばれており、2002年のモスクワ劇場占拠事件や2010年にモスクワ地下鉄駅で起きた連続爆破テロの実行犯だったことがわかっている。最近では昨年(2013年)12月に南部ボルゴグラードで34人が亡くなった連続爆破テロへの関与が指摘されているほか、ソチ五輪へのテロ予告の声明を発表した北カフカスのイスラム武装勢力とも連携してテロ活動を展開しているもようだ。