北方領土、竹島(島根県隠岐の島(おきのしま)町)、尖閣諸島(沖縄県石垣市)【拡大】
東京都知事選で善戦した田母神(たもがみ)俊雄氏が現役の航空幕僚長だったころの記者会見は必見だった。サービス精神が旺盛で、次期戦闘機候補のステルス機F22をほしさに、「のどから手が出ています」と言ったときには驚いた。周囲は軽口を心配していたが、当の本人は「軽くなければ飛行機は飛びませんから」と意に介す様子はなかった。
ロシア人にクマの印象を抱いていたと語ったこともあったなあ…。2月7日にJR新橋駅前で演説する田母神氏を見てそんなことを思い出したのは、北方領土返還要求全国大会が開かれた日比谷公会堂への道すがらだったせいだ。
大会の座談会では、国後島(くなしりとう)出身の祖母を持つ元島民3世で2年間、ロシアに留学した大学生、西田裕希さん(23)の話が印象的に残った。
「敵としてロシアを見ていましたが、僕たちの友達の世代はソ連人ではない。ソ連を知らないロシア人です。日本が大好きな若者を増やし、北方領土を返しても世論が騒がない、むしろ歓迎してくれる環境を作りたい」