「すごくうれしいです。着物だとうまく動けないのですが、飛び上がりそうになりました」。記者会見では、こんな表現で喜びをあふれさせ、「私がトップに立ったのではなく、作品が評価されて受賞できたのだと思っています。みんなで喜んで、私はこれから、自分にできることを地道に頑張っていきたい」としっかり話した。
映画は、中島京子さんの直木賞受賞作が原作。昭和10年代に東京の中産階級の家に奉公した女性、タキ(黒木さん)が見た日常と、その家の「奥さま」の道ならぬ恋を描いた。ベルリンの審査員は「タキは作中の全ての女性をつなぐキーパーソン。黒木さんの演技力が群を抜いていた」と賛辞を贈った。
授賞式後、山田監督から「君がいたからああいう映画ができたんだ」と褒められた黒木さん。「僕の手の届かない女優さんになるんじゃないかな」と冗談交じりに言われて「いやいやいや、呼んでください」と恐縮しきり。互いに「どうぞよろしくお願いします」と頭を下げ、報道陣を笑わせた。