その古墳群の中でも、堺市には、誰もが歴史で習った前方後円墳で日本最大の大きさを誇る「仁徳天皇陵」(別名・大仙(だいせん)古墳)がある。今、堺市では、古墳という歴史遺産を街の活性化に役立てようとする動きが広がっている。堺市民にとって、古墳は昔から変わらずにある当たり前の存在だ。その当たり前の存在に目を向け、街の活性化に取り組む人たちが堺市にはたくさんいる。古墳周辺の清掃活動を行ったり、古墳関連商品を開発したり、市民が自主的に行動を始めた。
市民を動かしているのは、世界遺産に登録されれば、地域活性化に直結するからという理由だけではない。登録を目指すというきっかけを通じて、自分たちの住む街の魅力に改めて気づき、その素晴らしさを感じて「地元愛」が育まれたからだ。
行政だけでなく、市民も一体となって行われている古墳を活用した街づくりを取材することにした。
「百舌鳥・古市古墳群」を世界遺産とするべく奮闘しているのが、堺市文化観光局世界遺産推進室主幹の上田一也さんだ。現在は堺市民の機運をさらに高める活動を中心に行っている。