袴田巌(はかまだ・いわお)死刑囚の第2次再審請求審での主張=2014年3月23日現在【拡大】
一家4人を殺害した罪で死刑判決が確定した袴田巌(はかまだ・いわお)死刑囚(78)の第2次再審請求で、静岡地裁(村山浩昭(むらやま・あきあき)裁判長)が3月27日に再審可否の判断を示す。確定判決で事件当時に着ていたとされた衣類の血痕のDNA鑑定では「袴田死刑囚とは一致しない」との結果も出ており、再審の扉が開くか注目される。
1966年6月30日未明、静岡県清水市(現静岡市清水区)のみそ製造会社専務宅が全焼し、焼け跡から一家4人の刺殺体が見つかった。県警は66年8月18日、強盗殺人容疑などで、現場近くのみそ工場に住んでいた袴田死刑囚を逮捕した。
袴田死刑囚は当初、容疑を否認したが、9月6日になって犯行を自白。しかし、11月に始まった公判では起訴内容を全面否認した。
裁判中の67年8月に工場のみそタンクから血痕があるシャツやズボンなど、いわゆる「5点の衣類」が発見されると、静岡地検は、犯行着衣をパジャマから変更するという異例の措置を取った。