忘れられない文章
この中で、個人的に忘れられない質問があります。『その3 ニッポンの未来編』に収録されている、「結局死ぬと思うと何もかもむなしい」というタイトルのものです。この悩みを投稿したのは、16歳の少女となっています。人間は最後に死ぬのに、なぜ一生懸命生きなくてはいけないのか、苦しみ悩んだり、努力しなければいけないのか、最後になにかいいことがあるわけでもないのに…という内容です。
明るい悩み相談室、なのですが、こういったシリアス寄りのものも、まれにあるのです。
この質問への答えが素晴らしくて、読んだ当時は目からうろこが落ちる思いがしました。思春期によくある悩み、と簡単にまとめたりはせず、人生における根源的な問題として、真正面から真摯に、温かく、らもさんらしい文章で提示されたその答えは、今も私の中にあり、ともに生き続けています。