59年のキューバ革命に共鳴し、一時はキューバ国営通信プレンサ・ラティーナのボゴタ駐在記者として活動したこともあり、フィデル・カストロ前国家評議会議長との親交を続けた。
2004年に10年ぶりとなる新作「わが悲しき娼婦たちの思い出」を発表。親族に認知症患者が多く、「人生とは生きたこと自体ではなく、何をどう覚えているかだ」と記憶を失うことを恐れたが、12年に弟が認知症を患っていることを明らかにし表舞台から姿を消した。
中南米文学広める
記者出身らしい綿密な取材を踏まえた出来事や歴史に、想像を膨らませた幻想的表現を重ねて読者を幻惑の世界に導いた。一方で作品ごとに手法を変え、伝統的な恋愛小説やリアリズム小説、ルポルタージュでも読者を魅了。中国の莫言氏、大江健三郎氏ら90年代以降に出たアジア圏のノーベル賞作家にも大きな影響を与えた。