かといって、死の恐怖に引きずり込まれてはならない。そこで必要となるのが「イメージトレーニングだ」と説く。「ネガティブイメージをいかに乗り越えるか。それは医師という仕事にとどまらず、全ての仕事、そして人生につながっていく。どこに行っても、壁は必ず立ちふさがる。それを越える力を持たねばならない」
収入でも肩書でもない
著書にはそのための方法が、自らの医師としての軌跡とともに示される。医師をアスリートにたとえた章では、チームワークとリーダーシップ発揮のためのポイントを。「怖さとの闘い」「救えなかった命」の各章では、自身の不安と挫折を率直に記した。「抽象的な言葉だけでは、単なるお説教になってしまう。実例をあげながら、挫折があってもくじけず、いかに前に進むかを書きました」
リスクを刻み込んだ上で、事前の頭の中で成功イメージを作り、それでも立ち向かっていく覚悟。「ここで書いたのは『人生の方法論』。手術を『オペレーション(作戦)』というけれど、目標を立て、作戦を練り、いかにそこに到達するかという行為は人生にも必要とされる」