ビーツはミュージシャンやプロデューサーといった音楽業界のプロの視点で先鋭的なビジネスを展開してきた。その象徴がヘッドホンだ。価格が100ドル(約1万円)以上と高額だがプロ仕様のこだわりが若者に受け、米ヘッドホン市場の62%を占めるまでに成長。昨年(2013年)は11億ドル(約1100億円)の売り上げを記録した。今年1月から子会社ビーツ・ミュージックで定額制ストリーミング方式の音楽配信事業に参入した。
エミネム手がける
ラップ音楽の分野で最も影響力を持つドレー氏とともに創業者に名を連ねるジミー・アイオヴィン氏(61)も1972年から音楽プロデューサーとしてジョン・レノン(1940~80年)やブルース・スプリングスティーン(64)ら有名ロッカーの計250作品を手がけた超大物だ。89年に自ら設立したインタースコープ・レコーズ(ユニバーサル傘下)ではエミネム(41)やレディー・ガガ(28)らを大成功させた。
そんな両氏をクックCEOは「まれな才能を持つ真にユニークで得難い人物」と絶賛すると同時に、「シリコンバレー(のネット企業)とロサンゼルス(の音楽業界)の間に“ベルリンの壁”のようなものが存在するのは醜悪な事実」と現状を批判。それまでいがみ合っていた双方の強みの融合でライバルに打ち勝つ考えを示した。