高度経済成長の結果、急激に変化していく街並みや、時代に取り残され疲弊してしまった人々の姿が、実際に起きた4つの事件をモチーフに描かれいる。村長の汚職事件に怒り狂う山西省の男(チャン・ウー)、銀行強盗を重ねる重慶の男(ワン・バオチャン)、既婚男性とのかなわぬ恋に夢中となり、風俗サウナの受付嬢として年を重ねていく湖北省の女(チャオ)、親からの仕送りの催促に追い詰められる広東省の青年(ルオ・ランシャン)-。登場人物はそれぞれ微妙に絡み合い、社会の底辺に巣くう暴力という名の狂気をあぶり出していく。
屈辱におののく
チャオが扮するシャオユーを自分のものとするために極限の演技が要求されたそうだ。「シャオユーが作品の中で登場するのは、わずか3日間の出来事の中でのことでした。私はその短期間に、ごく平凡な女性が、人に暴力を振るい振るわれる場面へと足を踏み入れ、屈辱におののくまで、急激に感情の変化をつけていかなければなりませんでした」。シャオユーはくみしにくい人物だったのだ。さらに、最初と最後の登場場面の撮影インターバルが諸事情で3カ月もあいたことで、シャオユーになるべく再び気分を盛り上げるのに手間取ったという。