ところで、先の国会で薬事法が改正され、今月(6月)12日からネットや店頭での市販薬の販売に関するルールが変わる。
市販薬になったばかりの商品や劇薬を「要指導医薬品」に指定。ネット販売を禁止し、ドラッグストアなどの店頭でも患者本人以外は購入できないようにするのだという。
厚労省は規制の理由について「過剰投与をした場合のリスクが定まらず、国民の安全を守るため」と説明するが、ネット規制の論議の流れで、用法用量をきちんと守る「善良な患者」が割を食う制度になってしまったように思えてならない。
店頭では薬剤師が症状などを聞き、本人確認をするようになるというが、品目をみれば「膣カンジダ用薬」「勃起障害等改善薬」などあまり確認してほしくない商品も並んでいる。
本人確認が壁となって購入をためらい、症状をこじらせてしまう患者が増えないことを切に願う。(伊藤鉄平/SANKEI EXPRESS)