「うちのカルテットは分業制でプログラムは私一人にまかされています。キング・クリムゾンもイエスもほかのメンバーにとっては知らない曲の1つ。私たちはこの曲をどう思うかなどと意見交換はしないのですが、何回も演奏しているうちに面白いと思ってくれているのではないでしょうか」
モルゴーアは定期演奏会で同じ曲を演奏しないことをモットーにしてきた。しかし、このプログレッシブロックに関しては例外。
「クラシック・ファンがロックということに捉らわれず、半世紀近く前に生まれた音楽の、一つの弦楽四重奏曲の作品として聴いてくれたらうれしいです」と荒井は話した。(月刊音楽情報誌「モーストリー・クラシック」編集長 江原和雄/SANKEI EXPRESS)