実質マイナス金利と景気動向=2012年12月~2014年6月【拡大】
日本では家計の株式保有率が高い米国ほどの株高に伴う消費刺激効果は高くないが、アベノミクスが事実上、スタートした12年12月以降の株価上昇期に家計消費はかなり改善した。しかし、13年5月に株価が失速すると、消費水準も急低下した。
計130兆円に迫る日本の厚生年金と国民年金の積立金を運用する「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)」にもっと株式投資させるような、小手先の株高誘導策では意味がない。NISAがそうだったように、日本の株価を支配するウォール街の投資ファンドのカモにされるだけだ。
安倍政権は株式市場に対する家計の信頼を増進させ、現預金を株式にシフトさせ、株価を着実な上昇軌道に乗せる方策にもっともっと腐心すべきだ。そのためには、増税のように景気の先行きを不安定にする政策をしないことはもちろんだ。
繰り返すが、実質マイナス金利のときこそ、総額873兆円(13年末)もの家計現預金を株式投資に振り向けさせるチャンスなのである。(産経新聞特別記者・編集委員 田村秀男/SANKEI EXPRESS)