MCLで暮らす子供たちにはイスラム教の子も、キリスト教の子も、先住民の子もいる。「僕らはきょうだい。ひとつのファミリーだと言っている」。みんなが自然に認め合い助け合い暮らしている。つらい経験をした子供たちが多いが、「自殺は聞いたことがない」という。子供たちはどんな状況でもたくましく生きようとする。「本当につらい状況だけど、友達がいて誰かが支えてくれるから死のうとはしない」。日本には孤独で自殺する人がいると聞いて、ミンダナオの子供たちは「豊かな国なのになぜ?」と不思議がるのだという。
「特別なことではなく自然に分かち合えて、ちまたにたくさん友情が見えるような社会だといいなぁと思う」。「友情が人を支える」という友さんの言葉が、とても印象的だった。(一般社団法人「Get in touch」理事長 東ちづるさん/フォトグラファー 山下元気/SANKEI EXPRESS)