さらに映像には、西安市内にある公園や中国風建築、大手飲料メーカーの中国版ポスター、タクシーが行き交う街並みなど、中国的な要素がたっぷり盛り込まれた。
公開直前の21日には、映画制作に出資した中国の開発業者が、自社の所有する北京の複合施設「パングー・プラザ」のロゴや施設の映像が適切に盛り込まれていないのは契約違反に当たるとして、作品の再編集か公開中止を求める騒動も起きた(2日後に和解)。
中国市場での興行を成功させるため、中国に関連したエッセンスを取り入れるハリウッド映画が近年急増する中、「トランスフォーマー/ロストエイジ」はこれまでで最も“媚中”的にトランスフォーム(変形)された作品とも揶揄(やゆ)されている。中国の映画産業に詳しい豪州のクイーンズランド工科大学のマイケル・キーン教授はAP通信に「こうした合作スタイルの映画制作は、適切な処置を誤ると、中国人からも世界からもそっぽを向かれかねないリスクを抱えている」と話している。