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“号泣県議”が明らかにした日本の病弊 新聞も「お笑い」視点 (3/3ページ)

2014.7.9 09:55

政務活動費について会見し、号泣する野々村竜太郎兵庫県議。その名は、世界に知れ渡った=2014年7月1日、兵庫県神戸市中央区の兵庫県庁(牛島要平撮影)

政務活動費について会見し、号泣する野々村竜太郎兵庫県議。その名は、世界に知れ渡った=2014年7月1日、兵庫県神戸市中央区の兵庫県庁(牛島要平撮影)【拡大】

 加えて、日本の内閣には官房機密費というものがあり、かつて官房長官や自民党幹事長を務めた野中広務(ひろむ)氏(88)がテレビや講演で公言しているように、その額が年に100億円以上あり、今も存在している。それは現金で保管され、民主党政権時代も含めて、歴代首相と官房長官が好きなように使える。より具体的には内密の調査や謝礼などに使われたりしている。だが、内実は、野党も含めた国会議員の海外「出張」の餞別(せんべつ)や、何かのお祝い事などにも使われ、政治的な「お手盛り」と「なれ合い」で消費されてきた。

 メディア報道論からいえば、今回の県議のケースは「社会部」的な事件であり、一方の内閣官房秘密費は政治部の扱いという違いがある。

 社会部は現場感覚で事件をとらえるが、政治部は有力政治家と仲良くして、「より大きな」政治動向をつかむという取材法を取る。報道メディアの姿勢に整合性がとれていないことが、社会の浄化の妨げになっているといえる。(同志社大学社会学部教授 渡辺武達(わたなべ・たけさと)/SANKEI EXPRESS

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