テルジマン氏はイスラエルの日刊紙ハーレツのカメラマンとして活躍した後、2007年にパリに戻り、フランスの著名なフォトエージェンシー「ガンマ」に所属。08年のロシア・グルジア紛争をはじめ、「アラブの春」の発端となった11年1月のチュニジア政変やエジプト、リビアの政権崩壊などを取材した。
そんなテルジマン氏が、初めて訪れた中央アフリカ共和国からパリに戻った今年2月、ディスターブの構想を仲間のフォトジャーナリストたちに打ち明けたところ、次々と賛同者が広がり、活動が始まった。彼らがゲリラ的に街に繰り出し、壁を埋め尽くすように張り出す巨大写真の多くは、紛争地帯で途方に暮れる少年たちや、強力な機関銃で武装する男性のシルエットといった、平和な西欧社会では想像が及ばない過酷な現実と向き合う人々の姿だ。
「実際の世界で何が起こっているかについて、人々の認識を高めることが目的なんだ。有名になろうなんて思っていないし、公共スペースの品位をおとしめてもいない。写真が物語っているのは中央アフリカやウクライナ、エジプトで起こっている本当の出来事なんだ」
テルジマン氏は自分たちの活動をこう評した。