上海市郊外に2013年9月に設置された「中国(上海)自由貿易試験区」(FTZ)の管理委員会が入居しているビルで記念撮影する親子連れ。中国初の試みであるFTZが夏休みの人気スポットになっていた=2014年7月29日、中国(河崎真澄撮影)【拡大】
「FTZ条例」が成立
この措置を受けて、7月25日には上海市でFTZの基本法ともいえる「上海FTZ条例」が成立した。地元紙によると、条例は9章57条から成り、管理体制、投資開放、金融サービス、税収管理、法治環境などでの規範となる。「法律で禁止されていないものは可能」とのネガティブリストの理念を具現化した。
●(=登におおざと、とう)氏の「経済特区」が中国経済成長の原動力になった“成功体験”が、次なる成長エンジンとして、習氏のFTZに対する期待値を高めているのは事実だ。
みずほ銀行(中国)の竹田和史・中国営業第二部長は、「クロスボーダーの人民元取引、手続きの簡素化やコスト削減など金融面での期待は高い」という。貿易の手続きや金利規制の緩和などで自由度は広がり始めてはいるが、日本貿易振興機構(ジェトロ)上海事務所の三根伸太郎所長は、「企業側が抱く期待感に、FTZ側の制度や対応が追いついていない現実がある」と締めくくった。