「異性愛者」を公言してるコテ監督がなぜレズビアンを主人公に据えたのかは気になるところだが、「主人公がレズビアンかどうかはまったく問題ではありません」としたうえで、「作品は、出所後の新しい環境で、たまたま激しく愛し合うようになった2人の物語にすぎないからです」と通常のドラマを強調した。だから、同時期の話題作で、若いレズビアンの純愛を描いた2013年カンヌ国際映画祭における最高賞パルム・ドール賞の受賞作「アデル、ブルーは熱い色」(フランス、アブデラティフ・ケシシュ監督)は自作とは別系統であるとの認識を示し、関心もなさそうだ。
また、コテ監督は視聴者の先入観を取り除こうと主人公2人を取り巻く複雑な背景にも言及し、「刑務所ではほとんどの女性が身を守るために同性とカップルにならなければならない。刑務所を出ても女性によっては、同性と一緒にいることが居心地よくて2度と男と関係を持とうとしない者もいるし、すぐに新しい男を見つけたいと考える女もいます」と補足説明をした。