礼拝場所については成田空港が7月に拡充したほか、羽田や中部、関西空港にも広がっている。
消費旺盛
日本政府観光局(JNTO)によると、近年の査証(ビザ)発給緩和の動きを受け、ムスリムが大多数のマレーシアとインドネシアからの観光客は13年、前年比約5割増の計約24万人に達した。1人当たりの消費額も11万~12万円で、韓国や台湾、香港よりも多い。
山田洋・JNTO観光情報戦略室長は「親日的で市場拡大の可能性が高い」と期待する。
ムスリムを受け入れる裾野も広がっている。ホテルスプリングス幕張(千葉市)は礼拝用マット付き宿泊室、御殿場プレミアム・アウトレット(静岡県御殿場市)も礼拝室を設けた。ルスツリゾート(北海道留寿都村)はハラル食を用意。割烹(かっぽう)やま(さいたま市)、京料理の美濃吉(京都市)など本格的なハラル和食を提供する料理店も増加している。