木村社長は「誤った内容の報道となったことは痛恨の極み」と述べ、自身の責任については「読者の信頼を大きく傷つけた記事だと重く受け止めており、私が先頭に立って編集部門を中心とする抜本改革など、再生に向けて道筋をつけた上で進退について決断する」と辞任を示唆した。原因については「現時点では記者の思い込みや記事のチェック不足」とした。
≪憤る福島フィフティーズ 「意図的に正反対のこと書かれた」≫
「正反対のことを意図的に書かれた」。福島第1原発の吉田昌郎(まさお)元所長の遺族は、朝日新聞の報道に涙を流したという。事故後、吉田元所長と最後まで現場に残り、海外メディアから称賛された「福島50(フィフティーズ)」の一人も「命令に違反して逃げるわけがない」と憤った。
「普通の人が逃げるところに俺たちは行ったんだよ? そんな連中が吉田昌郎所長の命令に違反して逃げるわけがない。朝日新聞の報道は当初から誤報だと思って黙殺していた」
福島第1原発の収束作業に従事し続けた東電協力会社の30代社員は、吉田調書の公開を受けて振り返る。