映像見て思わず涙
8年ぶりに主演を務めた青春映画「海を感じる時」(安藤尋監督)の試写会に出席した市川由衣(28)は、初めて自分の演技を映像で目にするや、思わず涙ぐんでしまったそうだ。自分の出演作を鑑賞してこれほどまでに感情を揺さぶられることも珍しかった。「ヌードを披露すべきなのか-。悩んだ揚げ句、少しずつ『他の女優さんが演じているのを見たくないし、挑戦しなければ後悔するだろう』という気持ちが勝って、私は大きな覚悟を持って撮影に臨みました。試写会ではいろんな思いが脳裏をよぎりました。すてきな仕上がりを見て、結果的にはホッとした気持ちになれたから泣いてしまったのでしょうね」
原作は作家、中沢けい(54)が文壇デビューを飾った青春小説「海を感じる時」(1978年)。発表当時、現役女子高生が手がけた「スキャンダラスな作品」と話題を呼び、当時18歳だった中沢は群像新人文学賞を受賞した。